第54回:1800系

水田に影を落として快走する1800系。名古屋本線妙興寺〜島氏永間。2001(平成13)年6月3日撮影。

 1990(平成2)年10月のダイヤ改正で「高速」(*1)が「特急」に統合されたことを受けて、翌年1200系が製造されました。今回登場の1800系は、1200系の増結用として製造された系列で、ク1800形(Tc)−モ1900形(Mc)の2連からなります。特急の増結車という性格上、1200系と同じく3扉転換クロスシート車ですが、正面の「パノラマ Super」マークやミュージックホーンは省略されています。制御方式は1000系・1200系の界磁チョッパ制御とは異なり界磁添加励磁制御を採用しました。多客時の特急増結用の他、名古屋本線の普通列車や、羽島線などローカル運用にも使用されています。
 2017(平成29)年からは、1200系と同様にリニューアル工事を実施、内装の更新や塗装の変更が行われています。
 なお、同様の目的で誕生した系列に1850系がありました。こちらは、廃車となった7500系の機器を流用して1800系と同様の車体を製造したもので、モ1850-モ1950のオールM編成を組んでいましたが、2019(平成31)年3月までに全車が廃車となっています。

(*1) 正式には「高速急行」。1977(昭和52)年3月に登場した種別。特急と急行の間に位置するもので、いわゆる「全車自由席特急」。この種別の登場により、特急は全車座席指定となりました。(それまでは、「座席指定特急」と「特急」(全車自由席)に分かれていました)
しかし、1990(平成2)年10月のダイヤ改正で、特急に「特別席(指定席)車」「一般席(自由席)車」を設けることになりました。そのため「高速」は再び「特急」に統合され、この種別は13年で姿を消しました。

 リニューアル工事を受けた1800系。 犬山線犬山駅。 2019(令和元)年8月31日撮影。 

1800系の略歴

1991(平成3)年…9月、ク1800(Tc)-モ1900(Mc)の2連5本を日本車輌で製造。
1995(平成7)年…台車にヨーダンパを設置。
1996(平成8)年…4月、2連4本を日本車輌で増備。運転席後方を車いすスペースとし、スカート側面を取り外し式とする。
2000(平成12)年…12月〜、モ1900形の台車枠補強工事実施。
2004(平成16)年…モ1900形の台車を、SS165へ変更。
2017(平成29)年…5月に1808F、9月に1802Fのリニューアル工事実施。
2018(平成30)年…1月に1801F、3月に1806F、5月に1807F、8月に1805F、11月に1803F、12月に1809Fのリニューアル工事実施。
2019(平成31)年…2月に1804Fのリニューアル工事実施。1800系全車のリニューアル完了。

「名鉄いろいろ」目次へ戻る

分館トップページへ戻る


参考文献
このページの作製にあたって、以下の文献を参考にさせていただきました。

『まるごと名鉄ぶらり沿線の旅」』 徳田耕一著 七賢出版(1995年初版発行)
『鉄道ピクトリアル』1996年7月臨時増刊号 (特集:名古屋鉄道) 鉄道図書刊行会
『鉄道ピクトリアル』2007年8月号 鉄道図書刊行会