第44回:3780系

瀬戸線東大手〜清水間。 1987(昭和62)年4月13日撮影。 

 1966(昭和41)年に登場した車体更新のHL車ですが、車体は全面的にモデルチェンジして正面はパノラミックウインドウとなり、冷房もつきました。車内は3770系と同様の転換クロスシートですが、一人がけと二人がけの座席を点対称に配置して、観光輸送とラッシュ輸送の両立を図っています。機器類は旧型車からの流用ですが、モ3781〜3784は台車を新製(FS-35)しました。また、塗装もライトパープル一色の新色を採用して人目を引きました。この塗装は5000系などにも広まりかけましたが、田園地帯では保護色になるなどの理由から、登場の翌年にはクリーム+赤帯に変更されてしまい短命に終わりました。
 登場以来支線区を中心に使用されてきましたが、1978(昭和53)年にはAA化工事を実施の上、全車瀬戸線に転属しました。さらにラッシュ対策のため1984(昭和59)年には特徴ある配置のクロスシートをロングシートに変更しています。1996(平成8)年にさよなら運転を行い、形式消滅しました。

3780系の略歴
1966(昭和41)年…日本車輌でMc車(モ3780形)・Tc車(ク2780形)各10輌を製造。製造時の塗装はライトパープル一色。

1967(昭和42)年…塗装をクリームに赤帯の新色に変更開始(1975年ごろからスカーレット一色に)。

1978(昭和53)年…この年3月の瀬戸線1500V昇圧に備えて、AA化工事を実施。全車瀬戸線へ転属。

1984(昭和59)年…ロングシート化実施。

1995(平成7)年…6月、3782F.3788F廃車。7月に3783F.3786F廃車。

1996(平成8)年…5月、3785F.3787F.3789F.3790F廃車。6月に3781F.3784F廃車、形式消滅。なお、モ3781〜3784に使用されていた台車(FS-35)は、6750系のサ6683〜6685に移設(*1)。

(*1) 4輌の廃車から発生した台車が3輌にしか使われていないのは疑問ですが、1輌分は予備として確保してあるのでしょうか? 

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参考文献
このページの作製にあたって、以下の文献を参考にさせていただきました。
『名鉄』 白井昭・白井良和・井上広和共著 保育社(1981年初版発行)
『名鉄』 白井良和・諸河久共著 保育社(1989年初版発行)
『私鉄電車ガイドブック4』 東京工業大学鉄道研究部編 誠文堂新光社
『名古屋鉄道』(復刻版私鉄の車両11) 飯島巌・白井良和・井上広和共著 ネコ・パブリッシング(1985年に保育社より初版発行。2002年復刻)
『まるごと名鉄ぶらり沿線の旅』 徳田耕一著 七賢出版(1995年初版発行)
『まるごと名鉄ぶらり沿線の旅ver.2』 徳田耕一編著 七賢出版(1998年初版発行)
『鉄道ピクトリアル』1996年7月臨時増刊号 (特集:名古屋鉄道) 鉄道図書刊行会
『鉄道ダイヤ情報』各号 交通新聞社
『鉄道ジャーナル』各号 鉄道ジャーナル社