第39回:3900系

名古屋本線ナゴヤ球場前(現 山王)〜金山橋(現 金山)間。 1986(昭和61)年7月26日撮影。 

 1952(昭和27)年に3850系(第28回)に続いて登場した特急車で、名鉄でははじめて4輌固定編成を組んだ系列です。車体構造は3850系とほぼ同じで、座席も固定クロスシートですが、当初から扉付近のみロングシートを配置していました。また、室内灯にはじめて蛍光灯を使用した系列でもあります。Mc(モ3900形)-T(サ2950形)-M(モ3950形)-Tc(ク2900形)の4両編成が基本ですが、パンタグラフは両端のMc.Tc車に搭載されているため、一見するとMTTM編成に見えてしまいます。
 1954(昭和29)年に増備された第4編成は、次期登場の新性能車(5000系:第5回)の試作的要素をもった編成となり、制御装置やブレーキが変更されました。また、編成重量配分の見直しによってTc-M-M-Tc編成となっています。しかしながら、この編成でもパンタグラフは両端のTcに搭載されていました。
 1987(昭和62)年までに全車廃車となりましたが、機器類は瀬戸線用の6650系(第63回)や2代目3300系(第33回)に再利用されました。なお、この系列も昭和40年代に塗装をめまぐるしく変更しています。製造当初は赤クリーム+チョコレートの特急色でしたが、ライトパープル一色(*1)、クリームに赤帯を経て、スカーレット一色となっています。

(*1)ライトパープル塗装3900系の写真は、『名鉄』(白井昭・白井良和・井上広和共著 保育社 1981年初版発行)に掲載されています。ただ、この塗装は短期間で終わったため、3900系全車に及んだかどうかまではわかりません。

3900系の略歴
1952(昭和27)年…この年12月から翌年1月にかけて、日本車輌でモ3900形・ク2900形各3輌を製造。当初はMc-Tcの2連を組んでいた。

1953(昭和28)年…この年8月から12月にかけて、日本車輌でモ3950形・サ2950形各3輌を製造。先に製造されたMc-Tc編成の中間に組み込んで、名鉄初の4輌固定編成となる。

1954(昭和29)年…日本車輌でク2900形・モ3950形各2輌を製造。Tc-M-M-Tc編成を組む。

1985(昭和60)年…11月、2904F廃車。機器類は6650系(第63回)に再利用される。

1986(昭和61)年…9月に3901Fの中間車(モ3951.サ2951)廃車、3901Fは一時的に2連となる。12月には残るモ3901とク2901も廃車。

1987(昭和62)年…1月、3902F廃車。3月に3903Fが廃車となり、形式消滅。3901F〜3903Fの機器類は、2代目3300系(第33回)に再利用される。 

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参考文献
このページの作製にあたって、以下の文献を参考にさせていただきました。

『名鉄』 白井昭・白井良和・井上広和共著 保育社(1981年初版発行)
『名鉄』 白井良和・諸河久共著 保育社(1989年初版発行)
『まるごと名鉄ぶらり沿線の旅』 徳田耕一著 七賢出版(1995年初版発行)
『鉄道ピクトリアル』1996年7月臨時増刊号 (特集:名古屋鉄道) 鉄道図書刊行会