第4回:570形

 1950(昭和25)年から製造されたボギー車。東京都電6000形の同型車でもあります。1950年帝国車輌工業製である、571〜573の1次車と、1953〜54年にかけて日本車輌で製造された574.575の2次車に分かれます。1次車は、前照灯が露出形で側窓が10枚、2次車は、埋め込み式前照灯に側窓9枚となっています。1次車は美濃町線、2次車は岐阜市内線に投入されましたが、後に全車市内線用となりました。ただし、急カーブのある長良北町方面へは入線せず、もっぱら忠節方面や鏡島線(千手堂〜西鏡島間、1964年廃止)で活躍していたようです。製造初年から半世紀以上にわたって活躍を続けましたが、2005(平成17)年3月末の名鉄600V線区全廃によって、形式消滅しました。


前照灯が露出形、側窓10枚の1次車。 岐阜市内線岐阜駅前。 1979(昭和54)年8月15日撮影。


前照灯が埋め込み式、側窓9枚になった2次車。 岐阜市内線新岐阜駅前。 2001(平成13)年7月22日撮影。 

570形の略歴
1950(昭和25)年…帝国車輌で、1次車3輌製造。美濃町線へ投入される。
1953(昭和28)年…日本車輌で、2次車2輌製造。岐阜市内線へ投入される。
1960(昭和35)年…573、岐阜市内線へ転入。
1968(昭和43)年…前照灯のシールドビーム化実施。
1973(昭和48)年…岐阜市内線用の573〜575、ワンマン化、Zパンタ化実施。このころ、前照灯下の方向幕を埋める。翌年571.572もZパンタ化。
1975(昭和50)年…このころより塗装をスカーレット一色に塗り替え。
1977(昭和52)年…571.572、岐阜市内線へ転入。ワンマン化。
1998(平成10)年…4月、573廃車。
2000(平成12)年…12月、575廃車。
2005(平成17)年…3月末の名鉄600V線区全廃により、残り3輌も廃車。形式消滅。

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参考文献
このページの作製にあたって、以下の文献を参考にさせていただきました。

『名鉄』 白井昭・白井良和・井上広和共著 保育社(1981年初版発行)
『名鉄』 白井良和・諸河久共著 保育社(1989年初版発行)
『まるごと名鉄ぶらり沿線の旅』 徳田耕一著 七賢出版(1995年初版発行)
『まるごと名鉄ぶらり沿線の旅 ver.2』 徳田耕一著 七賢出版(1998年初版発行)
『鉄道ピクトリアル』1996年7月臨時増刊号 (特集:名古屋鉄道) 鉄道図書刊行会
『路面電車と町並み 岐阜・岡崎・豊橋』 日本路面電車同好会名古屋支部編 トンボ出版
『岐阜のチンチン電車』 郷土出版社
『鉄道ジャーナル』2001年10月号 鉄道ジャーナル社