第8回:580形(現 豊橋鉄道3200形)

豊橋鉄道3200形として活躍する、かつての名鉄580形。豊鉄移籍時に前照灯が窓下に移り方向幕も復活、1994(平成6)年から翌年にかけて車体の更新や冷房化も実施されています。 豊橋鉄道東田本線駅前〜新川間。 1997(平成9)年8月23日撮影。

 名鉄時代の画像を撮影していないので、豊鉄移籍後の画像にて失礼します。
 美濃町線用として、1955(昭和30)年から日本車輌で4輌製造されたボギー車。片側3ドア車となり、当時の名古屋市電にならって中央扉を乗車線用としていました。長らく岐阜市内線(忠節・鏡島線など)や美濃町線で使用されていましたが、870形の登場により1976(昭和51)年に584が豊橋鉄道へ譲渡され、同社の3200形となりました。さらに1980(昭和55)年には、880形に追われて残りの3輌も廃車となりましたが、581.582は豊橋鉄道へ譲渡、583は南知多ビーチランドで静態保存されました。その後583は老朽化のために解体されてしまいましたが、豊鉄へ移籍した3輌は車体更新・冷房化改造などを受けて、現在も豊橋の街で活躍しています。

名鉄580形(豊橋鉄道3200形)の略歴
1955(昭和30)年…この年から翌年にかけて、日本車両で4輌製造。584のみパンタグラフ集電で、台車も異なっていた。
1961(昭和36)年…ステップの撤去実施。
1968(昭和43)年…美濃町線へ移籍。ステップを復活させる。このころ前面の方向幕を埋める。
1969(昭和44)年…前照灯のシールドビーム化。
1974(昭和49)年…581〜583は集電装置をZパンタ化。
1976(昭和51)年…ワイパーの自動化。870形登場により、584は豊橋鉄道へ譲渡、同社の3200形となり、方向幕復活・前照灯位置を変更。
1977(昭和52)年…放送装置取り付け。
1980(昭和55)年…880形登場により、全車廃車。581.582は豊橋鉄道3200形となり、旧584とともに現在も活躍中。583は南知多ビーチランドに保存されたが、後に解体。


参考文献
このページの作製にあたって、以下の文献を参考にさせていただきました。

『名鉄』 白井昭・白井良和・井上広和共著 保育社(1981年初版発行)
『鉄道ピクトリアル』1996年7月臨時増刊号 (特集:名古屋鉄道) 鉄道図書刊行会
『まるごと名鉄ぶらり沿線の旅ver.3DX』 徳田耕一編著 七賢出版
『路面電車と町並み 岐阜・岡崎・豊橋』 日本路面電車同好会名古屋支部編 トンボ出版
『名古屋鉄道』(復刻版私鉄の車両11) 飯島巌・白井良和・井上広和共著 ネコ・パブリッシング(1985年に保育社より初版発行。2002年復刻)

「名鉄いろいろ」目次へ戻る

分館トップページへ戻る