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開腹手術は通常正中切開で行います。 まず胃癌の手術は胃切除とリンパ節郭清からなっています。手術の詳細は本旨ではありませんので述べませんが、基本的に第一助手が術野の展開をし、第2助手は肝臓を鈎でよけ、血液を吸引し、術野を拭く役目をいたします。その中で術者は左手に鑷子(ピンセット)を持ち、右手で鋏(クーパー、メッチェンなど 当然右手用です)を携え手術を進めます。胃の下側の処理(図のA)では術者の鑷子は操作部位の左方(胃側)を把持し、助手に右側(横行結腸側)を牽引させて、適度に緊張のかかったところを剥離、あるいは切離していきます。処理すべき血管はペアンではさんで糸で助手が結紮します。この適度の緊張と場の展開が手術のポイントです。
テーブル上で説明します。
ところで私は血管外科医なので腹部大動脈瘤の手術をよくやります。患部術者の位置関係は下図の如くです。
開腹し、瘤の上下など必要な剥離の後テーピングします。そして瘤が小さければ切除、大きければ切開して中の腰動脈を止血します。その後人口血管を用いて再建いたします(下図)。
基本的に運針は人工血管側から行います(弱い内膜が剥がれないように)。腹部大動脈との吻合では右から左に針を通せばよいのですが、腸骨動脈との吻合は逆に左から右になります。つまり逆手です。体を入れ替えて順手にすることも可能ですが、わたしはここでしばしば左手を使います。動脈硬化の強い血管は脆いことが多く無理な操作は禁物です。左手で人工血管からしっかりと丁寧に針を進め安全に吻合しております。このところが最も左手を使えてよかったと思う場面です。
基本的に上腹部から下腹部に及ぶ、術野が広い手術では左手の活躍する場が増えそうです。 |
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