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2007 『Shuttle Gallery 』 

千葉県南房総市千倉町千田海岸 『アートフリーマーケット in ちくら 2007』
2007年4月29日(日・昭和の日)〜30日(月:振替休日)


Shuttle Gallery(シャトル・ギャラリー H180/W180/D180cmの仮設小屋により全国を個展巡業計画)

漂着物を使った作品。ビーチコミング(漂着物観察)をしていて、朽ち果てた砂防施設の杭を「吹抜屋台」の
柱の並びのように見立てる。展覧会の会場が変わりいく中で、各地で出会った風景を取り込んでいくことも、
この展覧会の主旨の一つ。

作品展示の為「吹抜屋台」の柱のイメージに近い風景を取材して写真を撮りサンプリングする。

ギャラリー内部は、芝生のフローリングが広がる。

内部は小さいながらもホワイトキューブのギャラリー。採光用の天窓を完備。

入口は、茶室のようなにじり口。外界から境界線をくぐり抜け、異世界が現われる構造。


2007 『Shuttle Gallery 』 

千葉県長生郡長南町・花菖蒲園白井「田園」耕導画庵
2007年4月8日(日)〜6月24日(日)


Shuttle Gallery(シャトル・ギャラリ− H180/W180/D180cmの仮設小屋により全国を個展巡業計画)

ギャラリーの壁面を、墨壺でラインを直接描き入れ、巨大な絵巻物のように作り変える。
墨壺を使用したのは、日本建築を象徴している為。ススキの穂とナラの木を展示。
展覧会場が変わりゆく中で、各地で出会った風景を取り込んでいくことも、この展覧会の主旨の一つ。

房総の茅葺きの古民家の花菖蒲園内に仮設小屋のギャラリーを建てた。

樹木の根元にはコスモスを移植。

入口は、茶室のようなにじり口。外界から境界線をくぐり抜け、異世界が現われる構造。

外壁には、農作業や小屋の制作に関係する物を展示。


2008『Shuttle Gallery 』 

千葉県南房総市千倉町千田海岸 『アートフリーマーケット in ちくら 2008』
2008年4月26日(土)〜27日(日)

Shuttle Gallery(シャトル・ギャラリ− H180/W180/D180cmの仮設小屋により全国を個展巡業計画)

ゴールデンウィークの南房総で、2日間の移動式仮設小屋を建てて個展をしました。
現地調達した漂着物などを使い実験的な展示を試みました。

『Shuttle Gallery 』の記録

●計画始動 2007年3月6日

以前から一坪ぐらいの仮設小屋により全国を個展巡業のような事ができないかと思いめぐらしていました。小さな空き地さえあれば何処でも開ける展覧会。建物で開かれる個展と違って、ダイレクトに地域に向き合う事ができる展覧会。そして計画の第一回の会場になるのが千葉県南房総市千倉町千田海岸です。最近交流がある南房総の安房ビエンナーレ作家、千倉に在住のアーティスト山口マオ氏主催の目の前がすぐ海で広々とした芝生の上で行われるアートイベント会場です。さっそく小屋作りの為の準備と資材や、新しい工具の調達などを始めています。

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●仮設小屋制作経過 2007年3月29日

 
◆アトリエ風景

現在アトリエでは仮設小屋の制作中です。外壁には絵巻物の「吹抜屋台」をテーマにしたラインを引いています。日本の建築は昔から3尺×6尺(約90×180cm)の規格で畳や襖や障子などの基準がとられていますが、これは現代のあらゆる日本建築に継承されており、この小屋の制作手法としては、舞台美術や展示会ブースで最も多く採用されている木造パネルの組み立て工法です。この小屋の内部は約2畳のギャラリー空間で、茶室のようなにじり口があり、内部は全面白壁で壁面に窓はなし、作品展示用のホワイトキューブの空間が備わっており、採光用に天窓があります。これで最小限の個展設備が整っております。木製パネル式の組立て構造なので、輸送時は車の中にコンパクトに収納でき、野外でも僅かなスペースがあれば何処でも個展ができる。スペースシャトルのように繰り返し使用可能なことから、Shuttle Gallery(シャトル・ギャラリー)名付けました。その機動力を生かして、現地調達の材料も取込みながら、次第に改装をくり返し、ユニークな表現活動を展開したいと思います。

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●ビーチコミング 2007年4月2日

 
◆鹿島灘と「吹抜屋台」のラインの計画図

どこにでも移動できると言う、このギャラリーの特徴を生かして、ぼくが今までやってきた既存の個展とは少し違ったスタイルをとりたいと思います。現在個展などで展開している一連の絵巻物をコンセプトにしているシリーズは、源氏物語絵巻などの絵巻物の「吹抜屋台」という大和絵の建築表現に着目しています。それは現代のドラフターを使った図面のパース表現に似ています。ぼくはそれをずっとモチーフに使って記号的な作品を創っているのですが、最近鹿島灘の護岸壁などで、「吹抜屋台」を象徴化したラインを仮設する行為を試みています。野外空間を使っていると色々気になることがあって、例えばその鹿島灘でビーチコミング(漂着物観察)をしていて、そこに朽ち果てた砂防施設の杭の列が何だか「吹抜屋台」の柱の並びのように映るのです。それ自体はとても現象的なことなのですが、野外でやっていると色々なイメージの発見があります。ぼくの概念世界観と現実風景がオーバーラップして見えてきます。展覧会の会場が変わりいく中で、そういうぼくが各地で出会った風景を取り込んでいくことも、この展覧会の主旨の一つです。

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●現地視察 2007年4月7日


◆南房総白浜野島崎灯台付近の海岸

実際に車で片道2時間かけて現地ヘ向かいました。花所の南房総では、今はまさに菜の花と桜が美しい共演の季節です。そして計画の会場になる千田海岸をもう少し南下し、房総半島南端の白浜野島崎灯台付近の海岸で、作品展示の為の漂着物の物色をしていたところ、またまた「吹抜屋台」の柱のイメージに近い風景を見つけて写真を撮りました。展覧会ではこれらの写真もサンプリングする予定です。

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●回想 2007年4月15日


◆太東海岸を歩く

今日も別の海岸を訪れました。傾き朽ち果てた電柱の姿に気持がそそられるのでした。旅の紀行を綴りたくなるような、少しセンチメンタルな気分なのです。今迄の事とかこれからの事とか、人生の色々を考えてました。でもただ自分の信じる道を進むしかないのです。またアトリエでは漂着物を使ったオブジェや写真を加工したりしていました。今後この仮設小屋のギャラリーは場所を変えながら近郊の風景を取り込みながら、進化を続けていくことでしょう。

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●作品制作終了 2007年4月26日


◆漂着物を使った作品

ようやく作品の制作が終わりました。その一部を公開します。今回の展示は今までとはずいぶん違ったスタイルをとっています。今までの個展では図面で念入りな計画を立て、頭の中で完璧にイメージできてから作品づくりに取掛かっていたのですが、今回は少し自由な雰囲気を生かそうとギャラリー内でバランスを考えながら展示を試みています。写真も利用していたり風景のサンプリングもあります。グリット状に配置した、過去に造った作品も再登場しています。今回は集めてきた漂着物を多く利用しているため、感覚面を研ぎ澄ましながら飾り付けしています。ぼくとしてはこういう仕掛けの展示のスタイルはあまり試みた事がない為、いつもよりかなり時間がかかってしまいました。

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●展覧会中 2007年4月30日

会期中は二日間、とても良く晴れて、すっかり日に焼けてしまいました。アートイベントに参加しながら、ここは千倉の漁港と市場に近いため、ふんだんに安くて新鮮な食にありつけて、南国ならではのトロピカルな気分を味わいました。そこには都会のギャラリーにはない開放感と可能性を確かに実感できました。展示品の漂着物は毎日採りたての物が、少しずつ増えていきました。アートイベントの主催者山口マオさんとも、アートを地域から発信していく事の思いを深く話し合えたと思います。最後は堅く握手をしました。

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●新展示場所決定 2007年5月20日

古民家・花菖蒲園白井「田園」耕導画庵を久しぶりに訪れました。現在ここではグループ展が開かれていて、以前に発表した掛軸型のぼくの作品を再展示していますが、キュレーションはすべてお任せしていたので、今回初めて展示風景を拝見致しました。展示場所は以前の床の間とは変っていて大黒柱に吊るされていました。作品は作者の手を離れ、何時かひとり歩きする運命なので新しい感覚で作品に対面することになりました。オーナーの親族の娘さんが最近美大を卒業されたそうで、今回の作品レイアウトにかかわれたようです。色々とお話が弾んで、Shuttle Galleryの計画地として場所を提供して頂けることになりました。次回の展示は10月頃のコスモスが咲き乱れている中での展覧会になります。

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●新計画・Shuttle車仕様 2007年8月2日

最近、花菖蒲園白井さんから御連絡を頂きShuttle Galleryの10月の展示の打合せを致しました。最終日に近隣の中学生をスクールバス等で招いてお茶会を開催することが決まりました。

また何処でも展覧会ができるShuttle Galleryですが、現実的には輸送時に仮設小屋の車収納は結構かさ張ってしまい、関東近隣ならば良いのですが、全国展開となるとかなり制約を受けてしまいます。そこで車そのものを媒体にすればもっと身軽に活動ができるのではないかと、プランの一部を検討し直しました。そこで車の外装に「吹抜屋台」のラインを引いてみました。『鹿島灘絵巻・護岸壁プロジェクト』の巨大な絵巻物をつくるというコンセプトの拡張版で、更に絵巻そのものを移動してしまおうとの思いつきです。この車をShuttle Galleryの代わりに、この夏古都へ向かう事に決定しました。旅館の予約や計画は一切たてずに高速を使わずゆっくりと奈良方面に向かいます。食料は基本的には現地で購入、カセットコンロで調理、温泉めぐりをして車中で寝泊まり。カーテンにカーペットやテーブルや水タンク、ランタンに冷蔵庫やTVやコーヒーメーカーなどの装備も充実しています。

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●展覧会中 2007年10月8日

現在千葉の古民家の庭園に仮設小屋を建て展覧会が進行中。野外での個展をしています。主に現地調達した素材を中心に枯れたり朽ち果てた植物や物ばかり張り付けているので、庭園のオーナーによると例えば生け花をやっているような女性客にはあまり評判が良くないらしいのです。これらを取り外すか、新鮮な植物に取替えることを提案されました。「生け花」や「茶道」の精神のお話を色々されていたようでしたが・・・だけど廻りの意見に振り回されてばかりじゃ、とても美術家はつとまらないと思うので、あえて特にプランに変更はしませんでした。オーナーは最終日10月21日(日)にこの小屋でお茶会を計画しておられるので、ある意味気の毒ですが・・・(笑)

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●展覧会終了 2007年10月27日

田園の仮設小屋での展覧会は無事終了致しました。主に地元の年配のお客さんばかりがコスモス畑の鑑賞ついでに訪れていました。今回の作品は農家のゴミ捨て場から農作業に関係するものばかり集めて展示しましたが、朽ち果てた植物や物ばかり飾っている事にお客さんに疑問を投げかけられました。若者が履いている破れたジーンズのような嫌悪感を感じるのだと御夫人が言っていました。どうやら美術と言うのは美しいモノでなければいけないという先入観があるようです。美術業界の展覧会と違って常識外のことに馴れていない人々の激しい拒絶を受けましたが、その時順序だててぼくがこれまでやってきた流れ事や、写真ファイルを見せて作品のコンセプトをできるだけやさしく説明をしてあげると、一応は不満は解消されていくようです。この時コミニュケーションの大切さを実感したのです。閉ざされた銀座のギャラリーばかりでやっていると、感じなくなってしまう美術と社会の距離を感じてしまうのです。


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