比良 霊仙山から蓬莱山'10.5.9 晴

JR和邇=栗原-NTT前登山口-霊仙山-ズゴノバン-権現山-小女郎ケ池-蓬莱山-打見山-汁谷-夫婦滝-白滝谷-牛コバ-坊村

 日本300名山でもある蓬莱山へはいつも平よりアラキ峠からとりついていますが、久しぶりに栗原の霊仙山から登ってみました。そして汁谷から夫婦滝を見て伊藤新道を降りずに白滝谷を歩いてみました。

 今年の花暦は相当な遅れのようで、連休が明けたこの時期でも蓬莱山より北側の山野草はもちろん、樹木花も数少なく淋しい限りの様子でした。

 スタートの栗原集落から見上げる霊仙山の鋭鋒はJR車中からもよく見えますが、右の画像には蓬莱山がなだらかに見えていました。

 宗教団体妙道会の看板がやたらと目立ちますが、舗装路の山中に入るとコバノガマズミが咲き、ウリカエデが赤い実を下げていました。

コバノガマズミ(スイカズラ科) 葉柄に托葉が目立つ

 カバノキ科の同じクマシデ属なのにこれだけ様子が異なる葉の様子をご覧ください。

クマシデ 側脈20〜24対と一番多い イヌシデ 淡紅色の芽鱗と托葉はすぐに落ちる。

 道端にヨーロッパ原産のハルザキヤマガラシ(アブラナ科)がきれいに咲いていました。

花は特に鮮黄色で上部の葉は無柄で基部は茎を抱き厚くて光沢がある。

 舗装道路の終点にはNTTのバラボラアンテナが建っていますが、霊仙山への登山道は右手前の電柱横から入ります。
 バスで来る場合は方向転換できませんのでここより下の三叉路付近で降車し約10分の歩きとなります。

 なお、下の三叉路から3分ほど右の道をズゴノバン方向に進むと名水の水場があり、地元の方々がよく車で来られています。今日は立ち寄りませんでしたが・・

 霊仙山への急登道にはイワウメ科のイワウチワこそ終わっていましたが、イワカガミは咲き初めでこれからドンドン咲いてくれることでしょう。

霊仙山750.8m 3等三角点 展望よくない ミズナラのツボミ

 霊仙山の登りは杉の植林帯ですが、下りからズゴノバンあたりまでの稜線は雑木林の中にミズナラの森が目にやさしく続いているのがありがたい。しばし心ゆくまで森林浴としました。

 また、日当たりのよい斜面には珍しくテリハキンバイ(バラ科キジムシロ属)に出会うことができました。

葉が3小葉であり、根茎を食べると栗のような味がするツチグリと違いこの種は食べられない。

 権現山からは今登ってきた霊仙山の南に比叡山が大きく見えましたが、伊吹山や鈴鹿山系など琵琶湖側の展望はいまひとつでした。

 温かな稜線漫歩でしたが遠望は難しく、沢山咲いていた白い樹木花はみなムシカリ(スイカズラ科)ばかりでした。

 ホッケ山から愛宕山、地蔵山がすぐ目に入りなぜかうれしくなります。もちろん皆子山、峰床山も確認しました。やはり京都西山や北山の山並みは好きなんです。
 そして必ず立ち寄る伝説の池、小女郎ケ池も静かな波でした。池の主である美しい青年と麓のお孝の悲恋物語には心うつものがあります。

 蓬莱山への稜線にもいっぱいのタチツボスミレや↓のフモトスミレが咲いて出迎えてくれました。これだけ多いフモトスミレに出会ったのは初めてでした。
 これまでから比良山系はそんなにお花に出会えないのでは?とのことからこのような時季の入山はしていなかったのが本当のところなんですが・・

 フモトスミレ

 もっともお花がそれなりに見られたのはこれまでで、さすがに蓬莱山以北から汁谷への道にはほとんど咲いていませんでした。

蓬莱山1174.3m 1等三角点 300名山 武奈ケ岳、コヤマノ岳に釈迦岳が目の前です。
打見山への笹平の北斜面には見事なスイセンのお花畑が広がっています。観光客も楽しそう〜

 打見山のゴンドラ乗り場向かいのスキー場を下り汁谷へ向いました。その谷筋にはクリンソウが咲いているのではと期待してたのですが、ピンクのシャクナゲばかりでした。またウスギヨウラク(ツツジ科)もツボミ状態です。

 歩きながら道から下の水の流れを見下ろしていると黄緑色のお花が咲き残っているのが分り下まで降りてみました。それはユキノシタ科のヒメヒダボタンというボタンネコノメソウの変種でした。もっともほとんどが終盤となっています。 

ウスギヨウラク キンシベボタンネコノメソウ*

 *キンシベボタンネコノメソウの特徴はガク裂片は黄緑色で直立し、雄シベ8個の葯は黄色でガク裂片より短く2/3ほどしかない。

 いよいよ岩場まじりの谷筋歩きとなります。左は白髪の淵あたりの様子です。そして夫婦の滝三叉路では13時ころというのに沢山の団体さんがこれから昼食のようです。
 この滝ってなかなか人気の場所なんでしょうか?ここまで来るにはそこそこ足元がよくないんですがね〜

 夫婦滝から20分でスベリ石到着でしたが白滝谷の核心部の歩きとなる一帯でしょう。もちろんフイックスロープもありますが、ロープに頼らないで!との注意書きもあるなど慎重に歩きます。
 また付近の岩場を歩き易いように二人の方が整備されていました。ありがとうございます。お疲れ様です・・丁寧に挨拶も忘れません。

スベリ石 急な階段、ロープあり

 そろそろ牛コバだろうと思うようになって咲きかけていたのはアカネ科のキクムグラだろうか、花の基部に葉状の苞のようなものが見えるし、それなら葉が4〜5個のはずだが、この花には葉が6個あり、それならクルマムグラではなかろうか?、茎を触りましたが無毛で4稜があり棘はなかったようです。
 でも茎の先の葉か苞かのつき方をしっかり見るべきだったと反省である。それとも花柄がこれから伸びて先に白花を多数咲かせていくのでしょうか。それならやっぱりキクムグラでなくてクルマムグラでしょう。

 牛コバには蓬莱山山頂から1時間5分もかかりました。バス時刻の関係から調整しながらの歩きでもありました。この後は坊村バス停まで最初はジャリ道、後半舗装道路で50分かかりました。

 ↓画像左は白倉橋から見上げる『シラクラの壁』です。また右は伊藤新道出合の様子です。ここからの道の方が私はよく登っています。

 最後の林道に咲いていたものはサトイモ科テンナンショウ属のマムシグサでいいでしょう・・

 栗原バス停7:40-霊仙山登山口8:35-霊仙山9:10-権現山10:00-蓬莱山11:25~55-打見山12:10-夫婦滝13:10-スベリ石13:30-牛コバ14:00-坊村バス停14:50

 今回のタイムテーブルはバスの時刻を考えながらのものですからあまり参考にはなりません。それでも結局バス発車まで1時間も待ってしまいました。もっとゆっくり歩けばよかったのに・・と後悔しています。トホホ
 それにしても暑い一日でした。

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