尾瀬　'10.8.14　曇

　わたしの今年７月からの夏山はこれで１０度目の山歩きでしたが、マイクロバスの身動きもできないほどのすし詰め状態での往復で、山歩きよりバス移動に疲れた大変な山行となってしまいました。
　前夜発二泊三日夜行帰りのハードスケジュールでの至仏山、燧ケ岳、会津駒ケ岳の百名山三座の登山でしたがお陰様で雨にはほとんど会わず、でも展望には泣いてしまいましたが沢山の花々に出会えわたしにとってまさに花巡り山行となりうれしい山歩きでした。

　まずは何度も登っている至仏山ですが、お目当てのオゼソウ・ユキワリソウ・ホソバヒナウスユキソウの至仏山固有種は時期遅くホソバヒナウスユキソウの花後のみしか見られませんでした。

　この山塊は蛇紋岩が有名でこの岩は風化作用を受けやすく、もろくて崩れやすい性質があります。そのため蛇紋岩で形成された山岳、例えば谷川岳、八方尾根などでも、滑落事故が起こりやすいことから十分な注意が必要と言われています。
　そのようなことから山ノ鼻への下り利用は禁止されています。よって鳩待峠からのピストンとなりましたが、初めての方々が多かった今回はその歩き難くさから「もう金輪際至仏山は嫌だ！」との声も聞こえてくるほどでした。

　でも私はこの山はもう５度目となりました。なぜならまだ雪渓の残る７月にくればそれはもうすばらしいお花畑に出会える山なのですから、まだまだ登ることとなるでしょう。。。

　今回はお盆という時期でしたのでやや遅いかなとは予知していましたが、それなりに至仏山から尾瀬ヶ原で自然を謳歌しているお花たちを楽しめました。

ヒメシャジン（ｷｷｮｳ科）稜線の蛇紋岩地に可憐に咲く

至仏山２２２８m、１等三角点　ﾌｳﾌｳﾌ、ﾔｯﾄﾉﾎﾞｯﾀ		小至仏山２１６２m
ホソバヒナウスユキソウ（ｷｸ科）		ホソバコゴメグサ（ｺﾞﾏﾉﾊｸﾞｻ科）
タカネトウウチソウ（ﾊﾞﾗ科）		キンコウカ（ﾕﾘ科）
イワショウブ（ﾕﾘ科）一節に３個の花がつく		キンロバイ（ﾊﾞﾗ科）
カトウハコベ（ﾅﾃﾞｼｺ科）		クモマニガナ（ｷｸ科）
イワシモツケ（ﾊﾞﾗ科）		コメツガ（ﾏﾂ科）
ミヤマネズ（ﾋﾉｷ科）		クロヅル（ﾆｼｷｷﾞ科）

　尾瀬ヶ原に咲く

　尾瀬の夏を盛り立てていたであろうキスゲの花が終わると頬なぜる秋風の湿原を紫色のサワギキョウ、ミズギボウシたちが尾瀬の行く初秋を歌うように咲き誇ってくれていました。
　こんなメルヘンチックな雰囲気にさせてくれたトレッキングが鳩待峠から今晩のお宿となる見晴の弥四郎小屋まで続きました。

木道内で登山者に微笑みかけるサワギキョウ（ｷｷｮｳ科）

秋風を呼ぶ紫色の花ミズギボウシ（ﾕﾘ科）

アブラガヤ（ｶﾔﾂﾘｸﾞｻ科）		ヒツジグサ（ｽｲﾚﾝ科）未の刻に咲くという
ミタケスゲ（ｶﾔﾂﾘｸﾞｻ科）		ミカズキグサ（ｶﾔﾂﾘｸﾞｻ科）
ミズオトギリ（ｵﾄｷﾞﾘｿｳ科）		ヒメシロネ（ｼｿ科）
サワヒヨドリ（ｼｿ科）		ミズギク（ｷｸ科）
タカネアオヤギソウ（ﾕﾘ科）		オゼヌマアザミ（ｷｸ科）

　至仏山、尾瀬ヶ原で出会えた他のお花達は以下のとおりでした。

オゼタイゲキ、ヒオウギアヤメ、コツマトリソウ、ワタスゲ、エゾシオガマ、イブキジャコウソウ、ミヤマウイキョウ、ジョウシュウオニアザミ、タテヤマアザミ、チングルマ（実）、エンレイソウ（実）、ミヤマガマズミ（実）、タカネバラ（実）、ハリブキ（実）、ヤグルマソウ、ゴゼンタチバナ（実）、ハイマツ、モミジカラマツ、イワイチョウ、ミヤマダイモンジソウ、ミネウスユキソウ、ノリウツギ、ネバリノギラン、コオニユリ、カニコウモリクガイソウ、ヤマハハコ、ヤマキツネノボタン、トモエソウ、キツリフネ、ハンゴンソウ、ミゾソバ、ゴマナ、マルバダケブキ、イワアカバナ、ミヤマアキノキリンソウ、ドクザリ、エゾリンドウ

　ただ残念だったのは尾瀬ヶ原の湿原で多数見られたホロムイソウ（ﾎﾛﾑｲｿｳ科）の果実姿やフトヒルムシロ（ﾋﾙﾑｼﾛ科）の画像が得られなかったことです。

　二日目の燧ケ岳はこちらからご覧ください。

ﾎｰﾑﾍ