マキノ明王の禿東尾根からの三国山’15.3.8 曇りのちガス   

 久しぶりの明王の禿東尾根から三国山を登ってみた。前日から今朝方まで雨模様だったのだが、昼前からお天気になるだろうとの予報は見事にハ・ズ・レ・・・となってしまい、山頂あたりではまったく展望なしの状態だったことが悔やまれた。

 ま、しかし、足はもちろん揃って気の合うメンバーに恵まれてのスノーハイクが楽しめたのがうれしい。ほんとうは山頂あたりで天候の回復を待てばよかったのだが、あまりの北風に泣かされて、山頂でも足も止まらず、すぐに下山に向かったのが少々勇み足であった。
 春の陽気に慣れかけた身体に寒い北風が堪えた吾心も当然だったが、山好きな人たちは相対的にえてしてせっかちな気性が多そうにみえるのだが如何だろうか。いや、今日の失敗原因は寒風に痛められたのがその大きな主原因だと思いなおそう・・・。


三国山到着だが、これでは悲しい・・同行者提供以下同じ  

 歩いた軌跡だが、これまた3年前と同じで感動感はそんなに湧かなかったのも天候のなせる業のために致し方ない。入口も県道すぐに除雪の渦高く盛られた雪のために車はその手前に駐車はやむを得ない。近くには先行者らしき駐車が一台置かれていた。でも、準備中からけっこう北風を感じ、これなら今日の山頂あたりは相当な寒風だろうと気がめいる。それでも入口の積まれて残った雪を越せば、すぐにスノーシュー装着でスタート(8:15)であった。

 水道設備の見える手前から取りつくが、やや残雪少なく木々の枝がうるさく出ており、残雪を目がけての進行とするも、ほどなくザラメ状の雪ばかりとなって、45分ほどで着いたCa480あたりまでは穏やかに足慣らしとなる。途中から一週間前だろうかシューとワカンの消えかかったトレースが見えたり消えたりしたが気にせず前進である。
 このあたりから植林地となるが、やや降って登り返しが長い急登となって出てくるのが分かっている。この急登の本日一番しんどい時間帯でも、いつものように歩きながらどうしてこんな辛いことをするの・・?、と歩いている自分がいたのである。そうこうしている間に右前方へ大岩が出てきた。明王の禿からここまで転げ落ちてきたのだろうとの声も出るが・・・。でも、まだこのあたりでは登っているのだから寒風は気にならない。

     
Ca540へ急登をもう一息だぜ~     この大岩直前は穏やかだな・・

 大岩地から半時間もしないで雪を割って夏道の道標の頭が横向きに出ていた。すると左は本来なら本日一番の見応えのある荒々しい明王の禿眺望地なのだが、いかんせんこのガスに泣かされてしまった。そしてすぐで明王の禿の標識立つ稜線(10:25)に着いたが、それが寒いっての半端ではなかった。足元はあれだけの雪はどこへ行ったのだ、と見れば花崗岩の風化による地面が湿った状態で明るく茶褐色の稜線を見せている。

     
 明王の禿もこのありさま   高島トレイル明王の禿道標も寒そう 

 防寒着を重ねて、いよいよ三国山へ向おう。本日のルート取りの核心部となるが若きブナ林の中をコンパスを見ながら読図も忙しい。この最中にも思ったのだが、あまりの寒さに思考力低下までも影響するようで方角合わせもより慎重さが要求された。
 しかし、ブナの森の中に入ってしまえば、この幻想的な雰囲気がうれしい。迷路のような感じで右だ左だとブナ林後半では西へとった後に北へ直進だ。かえすがえすもこの天気が羨ましいが、そろそろ三国山山頂のはずだと頑張ろう。樹林を抜けるといつもの小さな三国山山頂(876.3m、11:05~09)には相変わらず形ばかりの雪庇が東向きに広がっていた。もちろんこの山頂では人工物は雪に埋まっており、雪上には皆無である。

         
 三国山手前、西の尾根手前のブナ林    三国山山頂振り返り撮る    三国山へ南側から登るすぐ手前から

 このようなガスと北風の中にいるのはもちろん我らのみだ。山頂ではこの天候は回復するのだろうかと予報を思い直しながら、いや、こんなにガスと寒風ばかりだから、いち早く高度を下げるほうがいいだろうと思うのみであったが、みんな考えるのは同じだ。この後の北への展望地へ足は向かないがしかたないのは当然だ。

 こうと決まれば下山としよう。ところがシューとワカン以外に山スキー者が先に登頂して降りてしまったような板のトレースが増えていた。どうやら同じPへの先行者が黒河峠からピストンで登っていたのだろう。もちろん我らは自らのトレースを刻みながら、黒河峠へ向けての緩やかなブナ林を目指して降ろう。

 ところが15分も降りれば、あたりが何だか明るくなってくるではないか。お、青空が出てくるのでは・・との声も出るほどだ。もう一回登りかえす・・か、?、、みんなの心は微妙だったと思う。誰も戻ろうとの潔い声も出ない。それはそうだろう、あれだけの寒さの中だったのだから、元気が出ないのは無理からぬことである。

     
 下山に向かったすぐで青空がのぞき    待ってたぞ!、この展望を・・

 振り返りながらちょっぴりの青空を狙って写真であった。が、またガスったりの繰り返しで、予報のような晴の様子には戻らずじまいだったので、登りかえさなくてよかったと変な納得をしたのである。黒河峠すぐ上の黒河林道福井県側に降り立って、ここなら風も避けられるだろうとお昼(11:50~12:15)とするのであった。うれしいことには少しのブナ林に青空の日が射してくれたが後の祭りであったのだ。

 この後はすぐに明王の禿から赤坂山への登山口でもあるトイレ地だったが、建物は雪の中に埋まっていた。その先で小尾根に乗り上げアドベンチャーも少し楽しむ。そしてゆったりのんびり歩きで樹木観察でもしながら黒河林道を降ろう。

     
 黒河峠のトイレも半分雪の中    黒河林道も雪崩で道が斜面となって

 本日はブナにもイヌブナが、そしてツゲにもイヌツゲがあることや、大木に絡みついたサルナシというマタタビ科のつる性の種はキュウイの原種であること、それにヤシャブシの仲間は他にオオバヤシャブシ、ヒメヤシャブシもあり、もうすぐの花時は花粉症の方は油断大敵な花だから気をつけようなどともお聞きいただいた。
 また、やや珍しいというより、あちこちで普通に出会えるのだが、名がマイナーな種のために山歩きの方にもほとんど知られていないヤマグルマという種も花涸れを見てもらった。これは何も私の口車ではないヨ。それから当方説明しだすとその写真を撮るのも忘れる習性があるのだが・・。笑

 さらに林道沿いに白っぽい木肌の株別れが立っていたが、これはトチノキではなくホオノキであった。花のないこの時期の樹木観察では同定ポイント、すなわち区別点は葉や樹肌では容易ではなく、一番分かり易いのは冬芽である。
 今回も3~4cmと細長いその冬芽を撮ったのだが、残念ながらまたボケてしまったのが無念であった。トチノキとホオノキの冬芽の相違点は前者は茶色でふっくらと丸っぽく、それが樹脂によりベトつくことを知っておきたい。また後者のホオノキの冬芽は3cm以上もあり細長い姿が独特だ。

     
 白っぽいきれいな樹肌のホオノキ   昨秋のホオノキの落ち葉 

 林道入り口の駐車地へは早めの14時ころの到着となった。帰りには滋賀県高島市今津町弘川のザゼンソウ群生地へ立ち寄ってもらい、満開のザゼンソウも観察できた。地元の方たちのご努力で以前よりずっときれいに美しく整備されており、今日も大勢の見物者の皆さんが訪れておられた。

     

 参加のみなさま、歩きたりなかったかもしれませんが、それでもお疲れ様でした・・・

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