東山京都一周トレイル伏見・深草ルート’15.4.21 曇りのち晴れ

 ’14年に新設なったというルートを歩いてみよう。伏見の中心地ともいえる大手筋の京阪伏見桃山駅が起点であり、伏見稲荷神社までの10km弱の歴史散策が楽しめるハイキング初級のコースであった。F1の道標を確認してそれでは10時出発としよう。

 すぐで、奈良街道(R24号)との交差点手前に御香宮神社があり、名水百選に選ばれた「御香水」で知られている。表門が堂々とした構えで建っているが、これは伏見城の大手門を移したといわれる。標識を見ながら進むと舗装路下へオドリコソウが大群生となっていた。
 そして信号が現われると南側に乃木神社があるので立ち寄ろう。乃木希典陸軍大将ゆかりの境内には、コリンゴともいわれるズミかなと見えたが、姫リンゴと標示あり調べるとどうやら園芸種のようだ。今日はこの後も見慣れない花が数種あり、それらはやっぱり園芸種のようなことであるが、野に咲く花とともにとりあげてみたい。

       
 御香宮神社  オドリコソウ(シソ科) 乃木神社  ヒメリンゴ(バラ科) 

 この後はアラカシなどの鬱蒼と茂る高木の林床にどこまでもクサイチゴの群生が続き、ヤブタビラコも競うように咲いている。明治天皇陵あたりの森の中を横切って伏見桃山城へ向かって歩いた。大きな駐車場に着けば、以前のキャスルランドが思い出される伏見城小天守・大天守が見下ろしていた。今は伏見桃山運動公園として模擬復元された天守が聳え、周囲にはベンチやトイレが整備されていた。公園内はハイキングの方々や保育園児のお散歩で賑わっている。

   
 ヤブタビラコ(キク科)  伏見城小天守・大天守

 標識F7からの標識F8は探しづらいが、見つければ一段下の伏見北堀公園を右に見下ろしながら体育館前のF9となる。ここでも見慣れない花が咲いていた。ツルニチニチソウはよく見るが、そばに鮮やかな黄色の花がいっぱい目についた。いろいろよく見入るとキソケイと標示がつけてある。どうやらヒマラヤ原産でジャスミンの仲間らしいがオウバイと同じで香りはないとのことだ。
 さらに公園内を進むと桃の花かなと近づけば花びらが違うようだ。散歩中の女性に聞けばあのきれいな花はキクモモというらしいですよと教えてくれた。これも園芸種のハナモモの仲間のようで、名前は花弁が細長くキクに似ていることに由来するとのことだ。

     
 ツルニチニチソウ(キョウチクトウ科)  キソケイ(モクセイ科) キクモモ(バラ科) 

 標識F10から車道に上がって「黒田官兵衛」の嫡男で戦国武将であった黒田長政の下屋敷跡の説明板を読む。そして右へ進めばこれまた聞いたことのない「八科峠(やしなとうげ)」という石碑であった。どうやら京都と大和を結ぶ要路として発達し、かつては茶屋もあったそうだ。
 でも、この八科峠は、現在ではその名を忘れられた存在で、ここまでくるのに散歩中の主人にこの峠の名を言って道を尋ねるも、やしな・・?、そんな峠の名は聞いたことないよとのことだった。しかし、自動車の往来激しく、今なお峠の役割を果たしているように思えた。

   
黒田長政の下屋敷跡  八科峠の石碑 

 この後は高台の仏国寺下を回り込んで東古御香公園でWCを借りて一休みとしよう。それは、この後が大岩山へのゆるやかな里山の登り道となることが予想されるからだった。標識F16あたりから山麓にはクサイチゴ、ツルニチニチソウが多く、さらにセイヨウカラシナが満開である。この種に酷似するセイヨウアブラナは葉柄が茎を抱くが、こちらは抱かないのが特徴であり、違いを見つける簡単なポイントを覚えているので同定がたやすい。
 また、ミツバアケビの終盤があったが、この種の花は大きいのが雌花で小さいのが雄花の普通の花の逆である。さらにクヌギの花は、パレットに黄色いチュウブの絵具から絞り出したような色合いで咲くのだが独特なブナ科コナラ属たちの花姿がおもしろい。

       
 セイヨウカラシナ(アブラナ科) 葉柄が茎を抱かない  ミツバアケビ(アケビ科) クヌギの雄花(ブナ科) 

 山野草や樹木たちの花々を楽しみ、太陽発電広場を左にみて、やや坂道が急になれば、それでもずっと先を歩いていた女性たちを追い越して待望の大岩山展望所であった。ここは伏見区と山科区にまたがる大岩山山頂付近を京都市が’10年に整備した市内が一望できる人気スポットと説明あるすばらしい眺望が広がっていた。

   
 左方向にアベノハルカスが見えたが・・  右に愛宕、左に小塩に更に左にポンポン山だが

 目の前に広がる大パノラマを楽しみながらお昼とした。アベノハルカスまで目に入り、市内から西山の山並みを見られて大満足で腰を上げた。この後はやや放置気味の大岩神社を見て堂本印象寄進の珍しい鳥居上下の二個を見て下ろうとすると、下の鳥居下に通行止めの標示が置いてあった。

 
 堂本印象寄進鳥居

 やヤ~、どうしてここまで降りてきたのに、それならもっと上の大岩神社上に標示してくれないの・・・?、と思う始末であった。でもなんとか歩くくらいなら行けるだろうと進んだ。すぐにあまりきれいではなかったが小さな池のほとりにはサンショウソウにウワミズザクラが満開となっていた。でもこの先で通行止めの原因が分かったのだが、強行したのが大きな間違いだった。

 
ウワミズザクラ(バラ科) 

 細い山道なのに昨日の雨降り後のために、工事中の重機で泥んこ、こちらはスニーカーだったために、とてもこのような泥んこ道は歩けない。しかたないので3~4m左斜面に逃げ上がってトラバースしようとしたのだったがこれも失敗だった。泥んこ道の中を工事中の3人が作業中であった。
 登山靴でないためにスニーカーでは斜面もズルズルで歩けないようだったが、それでもなんとか歩き抜けてそのまま深草こどもの家まで進んでホッとし、予定どうりの標識を確認しながら名神をくぐって順調に歩を進めた。
 こどもの家方向から大岩神社へ登ろうとする場合は、最初の赤い鳥居を過ぎると立ち入り禁止や工事中の看板が賑やかに多くあって、すぐに泥んこ状態が目に入り、こちらからの進行は誰でも入ろうとの気持ちになれないように見えたのだ。
 だが、上から降りてきた場合には簡単な通行止めの「とうせんぼ」一つしかないのだ。それも下の堂本印象の鳥居下にだ。でも、しばらくは道は歩ける状態だった。でも、でも、特に雨降り後のここの工事中による通行止めは、指示どうり少しの登り返しがあるにしても、逆戻りし大岩神社へ登りかえして上の舗装路を迂回し下るのが正解なので注意してほしい。

 標識F28~F34あたりまでは畑や筍林続く長閑な散歩道がすばらしい。そしてF34から「白菊の滝」の名に引き寄せられて足を伸ばしてみよう。だが、行場の滝といえ名ばかりで失敗だった。決して見所などないに等しいので、次回からは行こうとは思わないほどだった。それより、咲いていたクサイチゴ、オオアラセイトウ(別名ショカッサイ・ハナダイコン・ムラサキハナナ)、カキドオシなどを観察した。

   
 オオアラセイトウ(アブラナ科)  カキドオシ(シソ科)

 F34へ戻って山道を伏見稲荷神社へ向けて、ここから「竹乃下道」を半時間ほど歩こう。筍道を歩いてまた二ヶ所の滝の標示にやっぱり覗いて見よう。しかし、「青木の滝」に「弘法の滝」とも白菊の滝と同類項で滝に打たれる行に関心のないものにとっては見所がほとんどないように感じられた。
 そしてよく踏まれた道を行くがちらほら外人さんが行きかう。やがて伏見神宝神社の前あたりまでくれば主として外人さんの観光客が結構現れる。すぐに千本鳥居へ突き当たるとF35と東山2-2の道標の東山トレイルへ到着で、すぐに伏見稲荷大社奥社であった。
 もうここからは右も左も押すな押すなの人混みだらけである。中国、韓国人が多く、白人系の顔立ちも見受けられる。なんといっても’14に外国人に一番人気スポットとの賞を受けた伏見稲荷大社であったが、こちらは多い人混みにうんざりしたのである。
 しかし、今回のルートは多くの歴史探訪といろいろな野の花などが咲き誇るなどして自然探索が楽しめるハイクができ、また京でも田舎の風景に出会える珍しいコースであった。

     
 伏見神宝神社  東山トレイル合流標識 賑わう千本鳥居

 京阪伏見桃山駅の標識F1を10時頃出てJR伏見稲荷駅15時前という超のんびり散歩であった。

 ホームヘ