’15.6.30 曇り
トキソウを見ようと湿地帯を目指した。しかし、頃やや遅しの状態だったのとヤマトキソウが見つけられなかったのが残念だった。それにしても湿地帯を好む花々がここでもやっぱり多数観察でき、うれしい一日とすることができた。
まずはトキソウ(ラン科)からとしよう。
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カキランがまだ咲き残っていた。
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コバノトンボソウもまだまだ咲き続けることだろう。↓右の画像はコバノトンボソウの葉だが、ひとつの茎に一枚だけつくのだ。
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次はユリ科のノギランとキンコウカが咲き初めとなって、この種はこれから多く咲き続けるだろう。
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ノギラン | キンコウカ |
次はモウセンゴケ科の仲間たちはすべてが食虫植物だ。最初は本家モウセンゴケだが、これはまだまだ咲き続けるようだ。さらにトウカイモウセンゴケも咲き続けるだろう。でもイシモチソウの花時は終焉のようだった。
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モウセンゴケ | 同左の葉 |
トウカイモウセンゴケはもともとコモウセンゴケといわれていたが、最近認められた種であり、コモウセンゴケの葉はしゃもじ型であり、葉柄が明瞭ではないが、トウカイコモウセンゴケはモウセンゴケに似る明瞭な葉柄を持つスプーン型である。
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トウカイモウセンゴケ | 同左の葉 |
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イシモチソウ | 同左の葉 |
次に同じく食虫植物であるタヌキモ科のミミカキグサが咲いていた。だが、ここでもムラサキミミカキグサとホザキノミミカキグサは見られなかった。
ミミカキグサ
次に池の畔には小さな黄色花であるミズオトギリではなくコケオトギリだろうか、それともヒメオトギリだろうか。わずかに見られた葉には明点が、それに雄しべが束にはならず、離生しており、野原や休耕田ではなく、山麓であるのでヒメオトギリだろう。
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ヒメオトギリ | 同左の茎と葉、上部につく苞は披針形 |
この後には山野草ばかりでなく、せっかくだから湿地を好む樹木の比較的珍しそうな種を取りあげてみよう。
まずはユリ科シオデ属であるサルマメだ。もっともこちらはサルトリイバラの近縁種といえば分ってもらえるだろうか。その仲間で関西で見られるのは他にヤマガシュウもあるのだが、この種のみ今回はなかった。
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サルマメの葉、小形の植物 | 若い実だが、最後は赤熟する。 |
次にヘビノボラズ(メギ科)とガンピ(ジンチョウゲ科)だ。
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ヘビノボラズの実は10~11月に赤熟 | ガンピの花殻、樹皮を紙の原料に |
次にイソノキ(クロウメモドキ科)と、名前はよく知られるのだが、この花が咲いているのはあまり見かけない種のサカキ(ツバキ科)だ。それにタカノツメ(ウコギ科)まで進出していたが、葉は普通3出複葉だが、図鑑記述どうり、よく見れば単葉もあるのを初めて見た。
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イソノキの若い実、初め赤から黒熟する | サカキの花は初め白く次第に黄色じみる | 果実は9~10月頃に黒紫色に熟す |
もちろん、この他にも多数の一般的な樹木の果実なども見たが割愛とした。