比良 細川尾根から武奈ケ岳 ’15.9.22 晴のち曇り

 細川-P706-武奈ケ岳-釣瓶岳-ナガオ-Ca990-広谷-イブルキノコバ-八雲観音-比良ロッジ跡-カラ岳-巻道-神爾谷分岐-イン谷口-比良駅

 今日はまた真夏のような暑い日に逆戻りの一日となってしまった。細川(8:55)でバスを降りる登山者は変わり者だろうか・・。毎回のようにここで下車し、一緒に細川尾根歩きに向かう人のいないことは知っている。今日も静かな山の自然が楽しめることだろう。本日のお目当ては北稜のフウリンウメモドキとコハクウンボクに出会うことだから、細川尾根歩きには特別の用はないのだが、やっぱり静けさを求めた山歩きにしたいのだろう。。

 汗がにじみ出してきたなと思えたころに、足元にはオオウラジロノキの赤くなりかけた果実が落下しているのも目に入って、もう秋なんだと嬉しがらせてくれる。この尾根では比較的に平と思える地はほとんどないのだが、P706だけは穏やかな地が広がっていることから、いつでもここでの一本がお決まりである。そうしてウリハダカエデからさらに先にはアカシデにヤマモミジとコナラの三本が並ぶ所で一息いれて回りの木々を眺め、今回も細川尾根を歩けることの幸せを感じよう。

 そしてすぐにまたまた急登にとりかかれば、目の前には岩石が横広がりに群がっているがこの景色も素敵と捉えよう。ここからすぐにブナたちの出現である。でも、見慣れた木々の様子には何度見ても心うきうきしてしまうのだ。この尾根ではやっぱりいろいろな姿のブナたちだろう。ほとんどが単立の面影でやや道から離れたところに多いのがこの尾根でのブナたちの特徴であろうか。それに株別れのブナといえば、本来ならイヌブナの特徴といわれるのだが、そうでなくホンブナの株別れするブナが道沿いにいるのもうれしい。それに太くなった枝岐かれの大木となっているブナも元気だ。

     
 株別れするブナ   枝岐かれの大木 

 大汗して1000m地の大杉立つ地まで上がってきた。やや、やせ尾根があるものの縦走路の北陵が近いことを知らせてくれるので、この大杉地も元気回復となってどんどん進もう。すると10分もしないで樹間より北の釣瓶岳に蛇谷ケ峰の山並みが飛び込んでくる。もちろん、反対側には武奈の山頂もチラホラと目に入るようになってきた。 

     
大杉立つ地     北の釣瓶岳に蛇谷ケ峰

 足元のイワウチワばかりの葉を見て歩けばセンブリが咲き初めの姿を見せてくれたが、まだまだこれからのようで株は少なかった。そして北陵が近づくとヒメオトギリだろうか、あちこちに今が花時だといわんばかりに咲き誇っていた。

     
 センブリ   ヒメオトギリ 

 ようやく北稜に突き上げたが、山頂にはまだまばらな人のようだ。そして山頂の6人の数の仲間に入って武奈ケ岳の三角点(10:45~11:10)にご挨拶となった。あまりにびっしょりの大汗をかいたので、今なら人も少なくそっと着替えして早めの昼食である。でも、雲が広がってそんなに展望はよろしくないのが残念だ。北向きの山ばかり眺めて食事を終えるころには、背の後ろ側より人の姿は見えないのだが、というより大きな歓声で一気に多くなってきている予感がした。

 
 武奈ケ岳の三角点(1214.4m)
 
 北稜から釣瓶に蛇谷

 若い元気な男組や山ガールたちの山頂への喜びの歓喜が伝わってくる。そうだ、そして頂の憩いを楽しむがよかろう、存分に喜ばれるがいい~。さて、ほとんどの登山者たちは南側へ下山するのだろう。食事中でも北稜へは誰一人進まないようだ。では、こちらは早々に引き取ろうと多くの観衆の目を背に受けながら、自慢げに悠然と北稜へと山頂を辞した。

 我が本日のお目当てはこれからだ。この先の細川越への道でコハクウンボクにフウリンウメモドキに出会うのだ。そして、最初はコハクウンボク地で果実が見られた。だが、今年は実成りが少ないように思えた。植物たちの種によって、年によっての少ない多いは異なりそうである。

     
コハクウンボク果実はこれから裂開     同左の幹は4~5mくらい

 ところが、もう一つのフウリンウメモドキだが、こちらはこの時期であれば真っ赤にきれいな果実が風鈴のように長い果柄でぶら下がり、秋風に揺れているハズだったのだが今年はどうしたことか、いくら探してもそのような姿が目に入らなかったのだ。しかたない、この後の釣瓶岳近くでも探そうと降り道の先を急いだ。

 カマツカ、ナナカマドやタンナサワフタギの果実を見ながら細川越より今度は登り出し、キタヤマブシ、マンネンスギを撮ったり、まだ残っていたアカモノの残花を見て、釣瓶岳には武奈より45分もかかってしまい、すぐにあちこちフウリンウメモドキを探すも赤い果実姿が見当たらない。もう野鳥に食べられてしまったのだろうか・・?、もちろん、葉も落ちてしまっていた。残念だ、確か以前9月11日には赤い果実を見ていたのを事前チェックしてまだ見られるだろうとやってきたのだが、来たのが遅すぎたと悔やまれた。山頂直下のブナの大木、アズキナシの大木などでも見よう。

       
 タンナサワフタギ    釣瓶岳の山頂    サワフタギ

 さぁ、これで本日のお目当てはお終いだ。この後はナガオ尾根を降って広谷へ出よう。この尾根もこの時期は木々が繁って武奈などの展望には期待少ない。もちろん、植物的にもそう目新しい種も目につかないために、さっさと広谷だ。広谷へつけば冬場は渡れない丸太の橋を恐る恐る渡り終え、荒れた谷筋を進むとイブルキノコバ前の橋は崩れ落ちている。

     
 冬期この広谷の道標は雪の下    この橋も古く長くはなさそう

 そして八雲が原であった。近づけば子供の賑やかな声がこだましている。こちらは八雲観音で最後まで無事をお願いしますと手を合わせ、予定どうり比良ロッジ跡からカラ岳へと進み、釈迦岳へは先週踏んでいるためにパスし、カラ岳から巻道をリフト駅跡へ降ってイン谷口そしてJR比良駅へと帰ろう。途中にはシコクママコナが咲き残り、その中に白花もまだなんとか咲いていた。

 
白花のシコクママコナ

 元気に流れる沢水で顔や身体を拭いて降りよう。もちろん、土休日だからイン谷口からバスのあることは知っていた。そして15:25発に乗車する5~6人の登山者が芝生の上で駄弁っている。こちらはイン谷から比良駅へは原則歩く主義を以前からとうしているために、待合の人たちの中を素どうりで出合橋を渡って駅へ向って歩こう。
 結局そのバスはこちらがJRの高架橋すぐ手前あたりで追い越したが、バス内の登山者はえ~、あの人もう駅近くまで歩いている、近道があるのだろうくらいに思って見ていたのだろうか・・。と思いながら、今日は歩きに来たのだ、これくらいの距離に乗り物とは・・との気持ちがしないでもなかったが、イヤイヤこちらもいつかはその身になるのだからと含み笑いしながら駅(15:36)につけば、すぐに電車が入ってきたが、着替えを済ませてからと、次の電車に乗るまでプラットから比良の広がる山並みを眺めながらゆったりさせてもらうのであった。

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