比良 神璽谷から武奈ケ岳 ’15.10.23 晴

JR比良駅-イン谷口-神璽谷-北比良峠-イブルキノコバ-コヤマノ岳分岐-武奈ケ岳-ワサビ峠-中峠-金糞峠-イン谷口-JR比良駅 

 比良の紅葉見物としよう。今年の夏は猛暑日が多く大変暑い日の連続だった。ところが10月あたりから次第に朝晩は温度が下がり気味だったことから、今秋の紅葉は例年より早くなりそうとの予想がなされていた。関西圏の比良でもネット情報によれば武奈あたりは予想どうり、10月中旬というのにもう紅葉が見ごろのようだ。とのことで、私の今回は久しぶりというのか、2年8ケ月ぶりの神璽谷チェック方々歩きとし、そして紅葉の武奈ケ岳(1214.4m日本200名山)を歩いてみよう。

 さて、神璽谷といえば、谷の中盤より上部あたりに、「山を愛しデキシーを愛した方の55年前の遭難碑」がある地から5分ほど上流にある堰堤横のキレット地は、私が登った’13.2.28の積雪期には丸太橋二本だけだったように思うが、その後すぐに改修されたようで、4本の丸太橋となっていた。
 ただ、その修復された丸太橋も傷み激しく、縦丸太に縛りつけられている横棒三か所の中間にある棒が途中折れているか、継ぎ足したものなのか、不安定のまま使用されていた。↓画像④のような丸太橋を登り時に使う登山者は肝を冷やしながらで通りぬけているのだろう。ちなみに積雪期の通過した橋と現在の橋を見比べてみよう。 

     
 ①     ②
     
 ③    ④

①は渡る前に撮ったがこれ以上前に出ては写せないだろう・・

②はそうはいっても、何とかキレット下の部分を撮りたく前進して撮ったが、右下は写らずに橋の横棒の様子が写ったがやや見ずらいか・・

③は渡った後に反対側から下を撮ったが、高さ10mはなさそうだ。高低差より、気になるのはキレットの幅で2mもなさそうだ。転落すればどちらかの壁にぶち当たるだろう。手前は堰堤壁で、今日はこのあたりはほとんど水はないように見えた。そして、右には三本ある横棒の中のものが折れているのではなく、継ぎ足したもののようだが、この部分が不安定なようであったが・・

④は渡り終えて撮ったが橋全体が左側に傾いている。右側のロープや弓なりの杉の木は以前から状態はそう変わらないだろう。ほとんどの通過者は不安定な右設備にはそう手が出せないのだろうかナ・・


 参考までに前回、私が登ってきて通過してからの写真が1枚しかないのだが、二本しか丸太はないように見えたが、今、改めて見るとそうでもなさそうだが、雪が邪魔してはっきりしない・・。上部は私が渡った後のために雪が下へ落ちて無くなっている状態

 
’13.2.28のその場所

結論として、この部分だけいうならば、登り時より下山時の方が渡りやすそうだ。いずれにしても危険極まりない箇所だろう・・・。アクシデントのないのを祈りたい!


 さて、今回の目的の二つ目に移ろう。それはもちろん紅葉見物だったが、私的にはそんなに美しい紅葉景色ではなかったように思えた。とりあえず紅葉の代表である赤、黄色から見てみよう。赤色系はなかなかすぐには見当たらなかった。特にカエデの赤紅葉はほとんど目につかなかったほどだ。でも、ツツジ類はドウダンツツジ、↓右端がホツツジなどが赤系統で頑張っていた。

     


 次に黄系統だが、こちらはというより、この山域では黄葉が多かったのではないだろうか。↓画像左はシロモジの黄葉と中がその葉のUpで、右端がコアジサイだ。この種は赤色は見たことはない。もちろん、黄色にしか黄葉しない種は他にもあるのだが・・

     

 

 植物園長の紅葉検定

 もっともこのように黄色系の紅葉が多くなった状態は、近年の日本全国どこでも紅葉の赤色が少なくなり、黄色系が多くなっているのは比良山塊だけではないだろう。ではそのあたりを「京都紅葉検定として植物園長」が書かれたHPを参考にさせていただき、紅葉のメカニズムなるものを考えてみよう。

Ⅰ、まず、紅葉は最低気温が8℃以下になると紅葉が始まるといわれているのだが、さらにより美しく紅葉する条件は、ひとつだけでなくいろいろな要素が重なり合うことによって、より美しい紅葉の年となるようだ。それには次のような条件といわれている。

 ①最低気温が5℃以下に下がること 

  ②昼間十分な日照があり、昼夜の温度差が大きいこと 

 ③適度の雨量が適度な間隔で続くこと、さらに適度の紫外線があること 

  ④以上のような条件が徐々に連続すること


Ⅱ、続いて、なぜ昔ほど紅葉がきれいでなくなったのかとの疑問もあろう。その理由は次のような点だと書かれているようだ。

 ①今夏もゲリラ夕立が多くあったが、このようにスコールのような雨の降り方は紅葉には適さない。

 ②夏暑く日照時間が長いのは紅葉には良いのだが、秋になって最低気温が順調に下がらなくてはならない。

 以上のようなことから、近年の日照や雨の降り方等が極端の状態であることにより、昔ほど赤色系が減って黄色系が多く見られ、全体的にきれいな紅葉が見られなくなったのであろう。


Ⅲ、そして、紅葉の始まりが早かったり、遅かったりするのはどうしてかをみてみよう。

 それは、何と言っても日当たりのよい場所にある樹木が早く色づくように、トータル的に日照時間が多いと紅葉は早くなり、その時間が少ない場合、すなわち雨が多いと遅くなる理屈だろう。ということで、今年の紅葉は早めと予想されたのだろう。


Ⅳ、最後に、それでは樹木たちはなぜ秋になると紅葉するのだろうかとの疑問もあろう。それについても先のHPの記述から考えてみよう。

 ①緑色の葉は、普段、光合成をして太陽の光と水と空気中の二酸化炭素を、デンプンと糖分に変えて栄養にしているようだが、秋から冬にかけて光が弱くなると、その働きが低下するため、不要になった葉を落とす準備を始めるのだ。

 ②枝に栄養を流していた篩管(ふるいかん)が葉柄基部に離層という組織が作られると、離層で遮断されることになって、葉の糖分濃度が高くなり、それとともに緑の色素であるクロロフィルが分解されて、赤色素であるアントシアニンが生成され、紅葉が始まる。

 ③また、イチョウ、シロモジ、チドリノキなど黄色に黄葉する木は、アントシアニンができないDNAを持っているためで、その代わり、緑色の下に黄色の色素であるカロチノイドを元々持っていて、クロロフィルが分解されると、その下にあるカロチノイドが表面に現れて黄色くなるのだ。

 ④もちろん、紅葉の色には赤、黄色だけでなく、コシアブラのように薄黄緑、茶褐色のブナ、ヤマボウシの暗赤色や極端な色合いとしてタンナサワフタギ類のように黒紫色など、いろいろな色合いの紅葉となるが、これは樹木の生える土質やさらに日照や雨量等の強さや多さ等の違いによるものだろう。


 さて、展望だが、武奈ケ岳山頂あたりからの展望も楽しみにしていたのだが、これだけ暑いと遠望は無理からぬことだ。それに紅葉のあたり年の思いで見れば、山頂からのコヤマノ岳の北西斜面がすばらしくなるのだが、どうしても当たり年の景色と比較してしまうのは人としてどなたでも思うことは同じだろう。そのようなことから、いまいちかな・・・?、とのこととなったのだ。

 では、武奈ケ岳山頂から見た紅葉の様子を北側・東側・南側の左から順に並べてみよう。

 

 蛇谷ケ峰から釣瓶岳方向、右に流れる尾根はナガオ

 

      リトル比良方面からヤケオ山に釈迦岳で、手前の尾根は↑画像のナガオの先端、琵琶湖は霞み

 重複するが左に釈迦と右にコヤマノ岳だ。本来ならばこの斜面が見事に紅葉を見せてくれるのだが・・

 本日の南よりは雲が広がりこれでは泣きだ。コヤマノ岳から打見山に蓬莱山と続く

 本日はJR比良駅(7:45)出発で、もちろん神璽ノ滝にも降りたが、運悪く滝の上部にきつい日当たりが邪魔して、この時間帯は写真に適さない。それに神璽谷内の紅葉は終わりではなかったが、パッとはせず、物足りなかった。

 
神璽ノ滝は8:55に日差しが強よすぎた・・

 そして武奈ケ岳山頂(11:20~50)では普段より長めの憩いとし、山頂からの紅葉見物としたのだが・・・。下山には久しぶりのルートであるワサビ峠から金糞峠経由だったが、こちらも期待したほどの紅葉見物とはならず、登りも下りも総体的に荒れた谷筋の周回コースを歩いてJR比良駅(15:10)へ帰ってきたが、あまりにゆっくりのんびりしすぎて、ほぼ7時間半もかかってしまった。汗

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