Vol2[彼との出会い2]

99年 9月のとある日曜早朝、俺は一人でいつもの場所に出撃。
この頃すでに吉祥寺ライダースはほとんど壊滅状態で、たいてい一人で走り込んでいた。

何回か往復を繰り返し某PAで遊んでくれそうな相手を探していた。
同じ様に某PAで相手を探しているように見える黄色いR-1の男が目についていた。
しかし、その男はなかなかヘルメットをかぶろうとしないので俺はまた一人で豚小屋まで往復。
某PAに戻ってヘルメットをぬいですぐに、黄色いR-1の男が出撃準備を始めた。

「いくしかない!!」
今ぬいだヘルメットを再びかぶり奴の後を追う。
奴も俺が追って出てきたのに気づいていたらしく、某PAを出てすぐに俺を先に出させた。

「こいつ見た目だけの根性なしか?  ならばチギルのみ!!」
9月も後半になり、気温も低かったためか 某PAで2〜3分止まっただけだったが、
アクセルをワイドオープンしたとたんリアタイヤが大きくスライド!
ハイサイド一歩手前でかなりやばかったが、気合が入っていたのでビビルことなく攻めつづけた。

しかし奴はそんな気合の入ったペースにさえ楽々についてくる。
立ち上がりでは、浮きぎみになったフロントタイヤが暴れ、
突っ込みでは荷重のぬけたリアタイヤが横に逃げようとする。

プレッシャーからか逃げきりたい気持ちからか、突っ込みすぎでリズムが崩れていく。 
ミラーで後ろを見ることが多くなっていく。
すると黄色いR-1の後ろにもう一台CBR600がせまってきていた。
さらに強烈なプレッシャーがおれを襲う。

CCコーナー前後のストレートでCBR600は離れるものの、コーナーでいとも簡単に差をつめてくる。
左に大きな駐車スペースのあるストレートで、先日事故があったのを目撃していたらしい黄色R-1は、そこでCBR600を先行させた。
俺はそんな事知らなかったし、ひたすら全開!  少しだけ後ろが離れた。

目の前に下りの切り返し、通称コークスクリューがせまる。
はっきり言ってここは苦手な所である。上りならまだしも下りはつらい。
一つ二つ、息もつかず切り返しがつづく・・・。
その時アウトからズバッとCBR600が俺を抜いていった・・・・。
並ばれて前に出られた瞬間まるで目の前を横切っていくように向きを変え行ってしまった。

強烈なインパクトだった。
完全にやる気が無くなり豚小屋コーナーのスペースに入る。
黄色R-1の奴もはいってきた。

「あーゆー切り返しでは、600は速いで〜っ!!」
「でも、あれくらい何とかなるで〜っ!!」
・・・と気さくに、関西弁で話し掛けてきてくれた。

そのとき俺は去年出会った青い関西ナンバーのR-1だと気がついた。
彼も俺の事覚えていたらしく、あれこれお話に盛り上がり、ついでに10本ほど引っ張ってもらった。
彼は大阪からトランポにR-1積んで走りにきているツワモノであった。

また10月に来ると言うことであったが、天候不順で再会まで2年要することになってしまったが・・・。
その後俺はあの速さを手に入れようと、毎週のようにいつもの場所に行き、走りこみをつづける様になった。

そして、団員であるスギ、イデっち、スガイさん、常連組のタムラさん、チャック・イエーガ-氏など、
多くの人と知り合いになることになった。
ところで俺を抜いて行ったCBR600は、山梨ナンバーなので、通称「やまなし君」、
ここで走る人はほとんど彼にやられてしまっている速い人である。

Vol1[彼との出会い]

98年10月、まだうさぎ団どころか現主力団員のすぎ、イデっち、などに知り合っていなかった頃の話だ。

俺がR-1を買って2ヶ月ほど経ったころ、以前(現在も?)所属していた吉祥寺ライダースのメンバーらと、いつもの場所に出撃。
その日俺はメンバー集合場所である保土谷PAに遅刻。そこには俺同様遅刻してきた同じR-1に乗る吉祥寺ライダース長老しかいなかった。

ほどなく二人はいつものルートで、いつもの場所・某PAに向かう。

「箱根のふもと」からツーリングペースで某PAがその先にある、とある有料道路の入り口に到着した。そこで関西ナンバーのR-1に遭遇した。

某PAに向かうべく同じ色のR-1 3台でしばらくランデブー状態であったが、徐々に関西ナンバーR-1はペースを上げる。まるで俺たちの腕を試すかの様に、少しずつ、少しずつ。

いつの間にか、かなりいいペースになった。しかし関西ナンバーR-1のライダーは未だ全く本気になっていない。ただシートの上にドッカリ座り、ハングオンどころか膝すら出さないリーンウイズで淡々と走る。長老はすでに、ミラーに写らなくなっている。

俺は「なめられては、いかん!!」と同じくリーンウイズでついて行くが、かなりつらくなってきていた。 ステップに土踏まずを載せたブーツのつま先が、コーナーのたびに路面をする。
 
たまらずに、俺は腰を落し始める。
それを確認したのか、関西ナンバーR-1はそれ以上ペースを上げない。
そして某PAに到着。
俺は吉祥寺ライダースのメンバーが先に来ていたので、某PAにマシンを滑り込ませる。しかし関西ナンバーのR-1は、いつものステージに消えていった。

暫くすると関西ナンバーR-1も某PAに戻ってきた。
一人で来ている彼は速い奴がいないかと走っているバイクを観察しているようだった。

彼がヘルメットをかぶりはじめる。即俺もそれに合わせる。そして出撃。
さっきよりは速いペースで走るが、まだ楽勝ペース!
豚小屋コーナーで折り返す。 するととたんに彼の走りが変わった。

・・・速い・・・。
某PAに戻る前半の低速セクションはなんとかついていけたが、
ゴルフ場コーナーを過ぎてからの高速セクションは全くついていけず・・・。

みるみるうちに離されていく・・・。

我々のホームグランドであるここでは、「けっこうイケル!!」と思っていた自信が砕け散った。

某PAに戻り、ため息まじりにコーヒー飲んでいると、
そのR-1も何回か往復した後に某PAにマシンを滑り込ませ停車した。
マシンから離れメットを脱いだその顔は「やはり、速い奴は、おらん!!」・・・という表情。
(負けたのでソー見えた・・・)

いつかリベンジしてやる!と心に誓い、この日は彼と会話も交わすこともなく帰宅した。

この関西ナンバーR-1が、YESSカラーに塗装前だった、『雷帝』だったと知るのは次のシーズンになる。

VOL,2(2度目の対面、そして復讐のときはやってきた!?)に続く。

戻る