KAWASAKI GPz750

第2回目 車両探し

2-1.探す

 で、とりあえず車両を探し始めた。
 が、それは辛く険しい道のりの始まりであった。(かなり大げさだ)
 想像通りではあったのだが、予算に合うものになかなか巡り合わない。
 発売当初から20年以上が過ぎ去り、価格とブツのバランスがあきらかに崩れかかっていた。(と、感じた)
 当たり前だが、2005年当時、世の中はIT革命後であり、インターネットでかなりの情報が得られるようになっていた。オレも当たり前のようにインターネットを駆使しながらブツを探した。
 悲しいかな、オレが用意できる予算は、かなり少ない。購入した後の登録やら整備やらを考えると、20万円台前半がいいとこである。
 (このときの予算とは、外装を壊したYZF750SPを親友JKと一緒にバラして売却し、工面した)

 ついでに言うと、オレの認識ではGPz750ってのは20万円台で取引されているもので、30万円台なんてのは"上物"の部類に入るもんだと思っていた。が、これは10年以上前('95以前のこと)の感覚であった。
 長年、中古車を自分で探して購入する機会がなかったため、久々に知る中古車の相場に唖然とした。・・・・・・それは、オレが思っていたよりも遥かに厳しい現実であった。
 探し始めの頃、「"F"付きのものでも良いな〜」とか思っていたのだが、"F"付きのものは「少しでも良いもの=後発でハイパワー」という世の中の認識か、「良いな〜」とは何事か!ってな感じで手が出ない。"寝言は寝て言え"と世間から言われた気がしたのである。


図-2.1 発売当初のGPz750F(A2)
(またもや単なる紹介。まるでオレとは無関係)

 自然と初期型=A1(前章、図-1.2 参照)がターゲットとなってくる。モチロン、訳の分からんペイントが施されたヤバそうなものは価格的にはオッケーだが、オレ的には除外である。
 だんだんと探す条件が少なくなってくる・・・・・・・・・・・・・
 なんとなく後でなんとかなりそうな所は目を瞑るしかない状況に陥りつつ、探す条件を落としていく。
 結果的に主な条件は以下に絞った。(というか、そうならざるを得なかった。)

                     ・条件-1:価格
                   ・条件-2:色(ペイントされていないノーマルカラー:銀がベスト)
                   ・条件-3:外装に欠品がない事、タンクが綺麗な事(入手が厳しい・補修が難しい)

 が主なところ。
 当たり前だが、軽整備でとりあえず走れることは大前提であった。
 車両を探していた当時のエピソードを何個か紹介する。

【探してたときの話-1】
 あるとき、まあまあ程度のよさそうな銀色のA1をネット上で見つけた。(非オークション)お値段はASK。場所は静岡。
 とりあえず電話してみると、値段はこれから決めるから、とにかく見に来いと言われた。更に見に来ないなら責任問題があるので売れないよ、と。
 まあ、おっしゃるとおりで・・・・・・でも金額も未定のものを高い電車賃(もしくは高速代)払って行けませんよ。と。
 ただ、電話での対応が結構親身になってくれてる感じだったので、なかなか価格と程度のバランスとれたものがない旨を言うと、その店は長年、GPzを結構扱ってたらしいが、近年、玉数が激減してきて、値段ばっかり上がってきたとおっしゃっていた。

【探してたときの話-2】
 値段的に折り合いがつく銀のA1があったが、場所が三重だった。
 ソイツは、オレがモノを探し始めた当初から、ブツを購入するまでの約2ヶ月半の間、ずっととあるサイト内(非オークション)でヒットし続けた「不良在庫状態」であった。
 ソイツはツキギ管が付いていて、ノーマルキャブにK&Nみたいなエアクリが付いている。ハンドルはハリケーンのセパハンで、スクリーンがスモークだった。NPは当然ない。
 一応、電話してみたが、支払いさえちゃんとすれば、東京まで送るとのこと。
 この店のオッチャン曰く、どうも前オーナーはガレージの整理で、引き取らせた経緯だと、ホントかどうかは知らんが言っていた。
 ブツを見ずに買う筈もなく、しかも吸排気系が特に気になった。
 とりあえずチェックはし続けていたが、暫らくしたら、そのブツは大阪(だったか京都だったか)のお店から出品されていた。同じサイト内で。
 ああ、こうやってタライ回しにされる可愛そうなヤツもあるんだなあと実感した。
 ちなみに値段はずーっと(店を転籍しても)変わらずのままだった。 (自分のブツを見つけてからは、どうなったかは当然、知らない)

【探してたときの話-3】
 我が家から車で約30分のところにある「S店」は空冷GPzでそこそこ有名らしい。
 愛読書であるBikers-station誌にもかなり以前に紹介されていた。
 春の天気の良いある日曜日、親友のJKを誘って、そこにブツを見に行ってみた。
 結論からすると、そこはとてつもなく高級店であったことが分かった。一応、この店のHPを見て在庫がどんなもんか、ある程度知ったつもりだったので、売り物として仕上がったものはハナから対象外である。コチラの意図は、HPに記載されていない「素」のものも見れると思い、足を運んだのだが・・・・・・・・・・
 店長に条件を説明し、
 「ある程度はコチラで仕上げるので、価格にあうものないっすか?」
 的な聞き方をしたら、おもむろに店外の空き地に連れて行かれ、其処に放置されている物体のカバーをめくって「それだとコレかな」と言われた。
 それは見るも無残なガラクタだった・・・・・・・・・・タイヤにエアーを入れても、押し引きもできないような泥・錆まみれの物体を顎で示し、
 「値段からするとコレを現状で持っていってもらうようだよ!」
 と冷たく言われたのだった。
 オレとJKは「ああ、二度とココには来ないね。」という新たな発見と貴重な経験をしたのだった。
   ※ このS店の店長の名は、オレがGPzを購入した後に、思わぬところで目にする事になる。オレとは、ある意味「因縁」めいたものを感じるのであった。


2-2.そして見つけた


 以上のような事がありつつ、目下の愛車(以降"コイツ"と称す)に行き当たった。
 下図はコイツが売られていた当時の画像そのものである。
 これを見に行くのにはかなり迷いがあった。
 なんせ810ccにされていると。しかも走行距離が5400km程度・・・・・・・・ ううっ、怪しい
 でも、とにかく見て見ないとなんとも言えない。
 で、行ったさ。電車に乗って、埼玉県の鴻巣という町に。(遠かった)
 当たり前だが、前もって連絡してから行った。その店は、購入までしか登場しないが、とりあえずH店としよう。H店はソコソコの店構えで、展示在庫もかなりある。その日、開店直後に行ったが、コイツはハヤブサの隣に鎮座していた。
 コイツの第一印象は遠目だったのだが、「お!タンク綺麗じゃん!」であった。
 今でも思うのだが、タンクだけは綺麗なのである。(ある意味、このタンクに騙されたのではないか?という説も無きにしも非ず・・・・どっちだ?)


図-2.2 コイツが商品だった頃


 店の前までコイツを引っ張り出してくれて、バッテリーつないでエンジンかけてくれた。暖気しながらイロイロ細かく見つつ、話を聞いた。
 以下、H店社長から聞いた話

            ・ そもそもコイツは業者間のオークションで仕入れた。
            ・ 810ccは乗った感じで間違いなく、キャブとマフラーは売り手の都合でノーマルになっている。(こういうものをH店が買った)
            ・ 810ccなのでキャブとマフラーは、それに合ったものに交換しないと問題だ。
            ・ 走行距離は、810ccにした後の走行距離らしい。(と、オークションの札=確認標に書いてある)

 10〜15分くらいアイドリングさせていたが、その間、白煙を吐く事も無くアクセルレスポンスも反応が良い。
 (普段なら絶対にそんな事はしないが、知り合いが購入したZは、エンジンかけて5分もすると白煙がバンバン出てきたと聞いたので、長時間アイドリングさせてみた)

 以下、見た感じと触った感じで気になる点

            ・ サイドカバーとテールカウルの塗装はかなり劣化している。
            ・ 豪快にリアフェンダーをカットしてあり、自家製フェンダーレス化されている。ついでにリアのウインカーはニンジャ用(恐らく)。
            ・ ブレーキマスターシリンダーがnissinの汎用品で、フロントブレーキラインはメッシュホースが入っている。
            ・ アンチダイブにはブレーキラインはつながっていない。機構そのものは付きっぱなしである。
            ・ フロントカウル(右)に立ちゴケ後の割れがあり、ださい黄色いボンドで補修してあった。
            ・ カウルに"プログレッシブサスペンション"のステッカーが貼られているので、フロントフォークを動かしてみたら、バネバネ感がありありで、そのスプリング
              が入っているらしい。そしてかなりダンパー不足が確認できた。
            ・ フロントタイヤのサイズは何故か100/90-18だった。(BT-45)
            ・ タイヤの状態は、もちろん要交換だ。
            ・ フィンが一部、欠けている。

 このとき、もし購入することとなった場合には、ウチの近所のKALOSさんへ持ってきてもらえるか(現状引渡しによる業販)はアリか確認したが、それもオッケーだという。
 とりあえずH店社長にお礼を言い、保留にした。

 当時のオレは、外装の劣化とフィン欠けがモーレツに気になったのだ。
 反面でタンクが綺麗だし、エンジンもその時は異音は無かった。(と思う)

 オレはその足でKALOSさんに立ち寄り、相談した。
 相談した結果は、オレにとっては微妙。
 購入するにしても業販というカタチで、KALOSさんがオレに販売する(転売?)するのは、若干でも利益が乗れば責任が発生するというリスクから、遠慮されてしまった。
 でも整備は必要なので、走り始めるまでの整備と登録などについては仕事として引き受けてくれるので、購入時に直接KALOSさんに持ち込まれても問題はないと、協力的である。

  ・・・・・・・・・・それから暫し悩んだが、走ってみないと結局は分からないのと、意外にキレイな箇所もあったりしたこともあり、更には誰かに買われて取り逃すのも嫌だっだので、コイツに決めてしまったのだった。
 H店社長に決めた旨の電話をした際、 「結構、手を入れなきゃなんで、・・・・・・・・・」 と値引き交渉をしたら、あっさりと金額を呑んでくれた。
 「あれっ?もしや不良在庫を掴んだか?」
 と、若干の不安が頭をヨギッたが、もうその時には事態は転がり始めている!

 さて、いよいよ次章は「購入〜とりあえず乗ってみる」・・・・・文章が主体なのはまだ続くのか?
 そして、全く"インプレ"じゃないけど、いいのか???

 

 次回も内容に期待されない事を願いつつ、ヒマをみて作成・更新をしようと思っている筆者である。

 

 

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