はじめに:このレポートは国土地理院発行、2万5千分の1 『但馬新井』を参照していただくようお願いいたします。 2009.11.20. 金曜日 晴れ 気温ふつう
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生野の簾野はいつも車で通過はするのだけれども、止まることが出来にくい集落です。
というのも走ってみればわかりますが、道路沿いに止められるスペースが無く、それが
あるところまで走るとずいぶんと集落から離れてしまうのです。
今回はそれも鑑みて周回コースを考えてみた。 簾野の集落の南に位置する馬蹄形の尾根を歩いてみようという計画だ。 駐車ポイントは直谷渓谷の入り口にあるスペースを利用する。この近辺で車を止められるのは ここしかない。 ここから歩いて簾野の集落へ向かうのだが、山歩き以外にも、 簾野にあるはずの七所庚申の石仏も発見出来ればそれだけで 今日の山行きは大成功と言えそうだ。心うきうきで9時50分スタート。
人がいたら庚申の石仏のことを聞こうと思っていたのだが外には誰もいない。
民宿『こうちゃん』の横手にある細い道に入ると、その奥には『黒川養魚場』がある。
ご主人と思われる人が作業をしていたので聞いてみたが要領を得なかった。
下山後にもう一度聞き込みをするしかなさそうだ。
この谷にある道の奥には簾野鉱山という古い鉱山跡があるという。その谷の奥へ向かってみようと 思っている。今も残っているのかは不明だが それらしき雰囲気を味わうだけでも私には意義がある。その前に 谷の入り口にある小さな神社を訪れてみた。山神社ということだけで祭神などは不明。 周囲を捜索していると本殿の右手にある小さな谷に山道があった。あまりにそそられる道だったので、 谷奥にあるはずの鉱山跡の捜索は次回のこととして、今日はここを登ってみよう。
細いがしっかりとした道だ。右は切れ落ちており、小さな滝もあるので足元注意。 一段上に上ると道と川とが出合って向こう岸に続きの踏み跡がある。 小さな流れを飛び越えて向こう岸に行く。道脇を保護するように小さな石組みなども 残っていて何かあったと思わずにはいられない。 下山後、老人に聞くとこの奥(グリーンの矢印方向)には『栗本の荒神』と呼ばれる祠があるそうだ。 やっぱり生野はお宝満載やねえ。
グリーンの踏み跡は不明瞭ながら続いているようだった。 その時は『栗本の荒神』なるお宝の存在を知らなかったので白矢印方向の 支尾根に乗る。 眼下に簾野の集落を見ながら高度を上げていく。 細い尾根だが、古い枝打ちの跡などもあることから仕事道だったのだろう。 |
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| 西方向を見る |
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| 北方向も見えた |
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展望は期待していなかったのだが、600mを過ぎたころそれはあった。法道寺山はすごく尖っている。 その手前にあるもっつい山はおだやかな表情だ。生野の山は植林ばかりと思いがちだが、 その割合は自然林の方が多いのがわかる。写真を撮るためにけっこう立ち止まってしまった。 677mのピークには11時ジャスト。ここから馬蹄形に稜線を歩くのだ。
暗い植林の尾根を想像していたのだがまったくの予想外で明るく色とりどりの 雑木の尾根だった。ほんとうはあの神社から谷の奥へ向かい、鉱山跡があっても、なかっても 589.2mの三角点経由で稜線へ出ようと思っていたのだが、こちらのコースで大正解だった。
雑木を楽しみながらゆっくり歩いて、前半コースで一番高度のある698mのピークにやってきた。
11時30分。大きな赤松だけが特徴だけのピークだ。麓ではこの一帯を向山と呼んでいるので
ここがその最高峰というわけだ。
この先ぐらいから雑木から植林となって一気に暗くなる。
ちょうど南のドン突き地点が明るくて暖かそうだったので 食事とする。ここから右に折れるのだが、左へ向かうと703mピークから生野と神崎の境界尾根へ出る。 その703mの雑木ピークを見ながら食事だ。さっさと食事も済ませて12時10分再スタート。 |
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| 730mを過ぎて | 千が峰はこう見える |
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730mの尖りピークは右斜面をトラバースしてクリア。そこから一登りで分岐のピークとなる。 青いネットと『10』と書かれた石柱が目印。そこを左に折れると千が峰が見えた。 写真に写して一歩きで三角点ピークに到着する。
三等三角点、標高732.2m。12時33分。もっと時間が掛かると思っていたのに あっけなく到着となった。三角点の周囲は刈り払われていて明るい。 肉眼では確認できてもカメラで写せるような展望は無い。小憩して、どこから 下山するべしかしばし考える。
このまま直進して735mのピークから『魚ヶ滝荘』へ下るのが良いかもしれないが、 帰りの舗装路が長い(後で見たらたいした距離ではなかった)。そこで、さっきの分岐から右に下ればどうだろう? 引き返してその通り下ってみる。最初はよかったがネット沿いにヤブっぽくなる。 ブツブツと小言を言いながら向こうの 735mのピークをみると雑木でよさそうだった。やはりあっちが正解か?
つまらないので途中から右に下ってみる。最初はなんとか下れたが途中から
危険な傾斜になってきた。そのズルズルと滑り落ちそうな斜面をトラバースしながら
這々の体で植林帯へ逃げ込む。
植林だと岩場が無い限りなんとか下れるのだ。そのまま下りきるとちょうど
林道の終点地点に到着。13時40分。駐車ポイントには14時。
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| 橋のたもとにあるお堂 | 七所庚申のうちの一体 |
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庚申の石仏のことを 簾野のいろんな人に聞いてみたが要領を得ない。ようやく聞き出したのが集落の入り口にある 橋のたもとのお堂だった。ずいぶんと古いお堂だったが、昔は本村にある大明寺の住職が ここで子供達に勉強を教えたという。壁にある祭壇の一つに目的の石仏があった。 雨風から守られていたためか保存状態はすこぶる良い。いままで発見した3体とはまた表情が 違っていた。
1週間後、下山後に聞いた『栗本の荒神』なるものを探しに再度訪れた。 本来は川を渡って山道を行くのだそうだが、 例の踏み跡を辿っても行けるはず。そう思って行ってみると 雑木と植林の端境の平坦地にそれはあった。周囲は平坦地が広がっている。 昔はここで牛の放牧も行われていたというから驚きだ。
祠は大木を背にして石組みの上にあった。壊れかけているが何十年も前のものではなさそうだ。
その昔、疫病が流行ったときに栗本という人が(名前からすると木地師の末裔か)ここに
お祀りしたという。それを代々守ってきた家のおじいさんも足が悪くなって登ることが出来なくなったと
いうことです。
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